パーソナルカラーの落とし穴~「似合う」という定義を考える~

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近年定着した「自分に似合う色を診断する」というパーソナルカラー。

このパーソナルカラーについて、インフィニッドでは警鐘を鳴らしたいと考えています。
また、この警鐘はあくまでFASHIONのスタイリングという点でもの警鐘である為、メイクに関しての警鐘ではありません。

なぜメイクはありなのか、その理由は後程。

今回の記事の内容は以前アメブロでのブログを書いてた時に、一番お客様からの反応が多かった内容です。

そして、インフィニッドの「FASHION」への考え方の神髄でもあります。

FASHIONについてお問合せを考えている方は、もちろん、そうでない方も是非最後までお読みください。

 

1.メリットから浮かび上がるパーソナルカラーの真実。

“パーソナルカラーとはそもそも何か?”

一言で言うと、人の生まれ持った色(髪・瞳・肌)と雰囲気が調和する色(=似合う色)の事です。
春、夏、秋、冬の4つのタイプに分かれます。

メリットとして上がられるのが、

その人の本来の魅が活き印象UP!
●ショッピングや日々のスタイリングでの悩みからの解放

というのが主なメリットです。

そして、「好きな色=似合う色ではない」という事が大きなキーポイント。

 

では、ここからこのメリットの落とし穴を解説していきます。

 

1、貴女はすっぴんでお洋服を着るの?

よくパーソナルカラーの診断を申し込むと(特に写真診断などで)、ノーメイクでカラコンなど外し、出来るだけ自然光の光の元で撮影した写真を送って下さいと言われます。

“その人の本来の魅力を引き出す診断”である以上、すっぴんが前提の上で演色性のよい光の元でみた正しい色を判断しないといけない診断である特性上当たり前の提出条件だという事はわかります。

ここで考えてほしいのは、カラコンやメイクをしていては本来の色がわからないから正しい診断が出来ないという事であれば、“メイクやヘアカラーによって似合う色”は変わるとい逆説的な結論です。

 

メイクで肌の悩みを解消して、美白にしたり暗めにしたり、カラコンで瞳色を変えたり、髪のカラーを極端に変えたりしたら似合う色が変わるという事になります。
以前、診断質問に“目がくっきりかどうか”という質問もありましたが、そんなものはメイクで解消出来ます。

なので、スッピンの上に装飾するメイクに関してはカラー診断はある程度有効的だと思います。
※メイクも100%ではないのは、その日の体調や気分で印象が多少変わるのと、色の見え方というのは観察者の目の感覚や心理状態も影響する為、個人差が生じるという特徴がある為です。似合うという客観的な見評価基準は、『観測者によって評価が分かれる』という性質があります。

 

しかし、FASHIONは違います。

スッピンで出歩くならいいですが、メイクした状態で着るFASHIONにはカラー診断は不向きなのです。

しかもFASHIONは、ヘアメイクも含めたトータルがスタイリングであり、FASHIONです。

なので、“イメージするトータルバランス”は大前提”とした上で、「着る服よってヘアメイクを変えるFASHION」「ヘアメイクに合わせて着る服を変えるFASHION」と2通りの提案方法があります。

 

2、ファッションとは、ヘアメイクを入れたトータルの自己表現である。

よく、「ヘアカラーや髪型を変えると既存の服が似合わなくなった」という声をよく聞きますが、これは「ヘアカラーによって似合う服が変わる」という現象で、逆説的に言えば「似合う服というものは掛け算する条件が変われば似合う服は変わる」という事です。

もっとインフィニッド的ポジティブな言い方をすれば「貴女の本来もっているものとは関係なしに、なりたい自分にはいくらでもなれる」という事が出来ます。

その為のFASHIONであり、ヘアメイクだと思うのです。

しかもこれはパーソナルスタイルという点でも言える事ですが、ヘアカラーによって似合わなくなったと感じるお洋服でも、髪型、帽子、眼鏡、イヤリングなどの小物類、そのお洋服自体の印象を左右するスタイリングの大きな変更などで、いくらでもお気に入りのお洋服を活かす事が出来ます。

これが、インフィニッドが提案したい「着たい服を似合わせる技術」です。

お洒落な人のセンスの根源は自分との対話です。
誰かの目線を軸にお洋服を選ぶ事はしません。
「この素敵な服を着こなす為にどうしたらよいか」を試行錯誤するのがお洒落な人の共通点。

逆に、
「周りからよく思われたい」
という思考で服を選ぶのが、パーソナルカラーでのお洋服選びです。

 

3、パーソナルカラー診断は対処療法。お洒落な人になる為の薬ではない。

 

『着たい服なんてないし、そもそも印象さえよく思われればいいだよ。』

 

ハイ。実際そのようなお声が世の中に多い事も存じております。

そのようなお気持ちの方にとってパーソナルカラー診断というのは“有効的な対処療法”だと思いますので、とても相性がよいでしょう。
服選びの悩みから解消され、日々を快適に過ごせると思います。

しかし、それはあくまで対処療法だという事をお忘れなく。

体の病気と同じく、いくら薬で解決しても根本は改善されていないと同じです。
薬に頼れば頼るほど副作用でお洒落な人にはなれません。

先ずはお洋服を愛するから。
自分の可能性を信じる事から。

 

 

パーソナルカラー自体は知識として知るのは良いと思います。

問題なのは、自分を愛する事より先にその知識を知ると、それに固執してしまってその人の選択の可能性を潰してしまう傾向がある事です。

「好きな服が似合わない色と診断され、お気に入りのワンピースが着れなくなった」というお悩みも、
パーソナルカラー診断の弊害として挙げられる心が痛むお悩みです。

パーソナルカラー診断をする方にはこの問題点を配慮したカウンセリングをしてほしいと切に望みます。

 

インフィニッドで大事にしているのは、生まれ持ったものではなく「今の素直な貴女自身の気持ちです」

客観的な似合うは、“観測者によって評価が分かれる極めて曖昧なもの”です。

何色が好きで、どんな雰囲気が好きか。
インフィニッドは誰の目線でもなく、貴女自身の心を真剣に見つめていきます。
“貴女という目線”は唯一無二です。

 

貴女が着たい服、好きな色、悩みを中心にスタイリングを考えていき、その方法をお伝えします。

その唯一無二を信じ、人の評価を気にしなくなった時、本当の貴女らしさが光だしますよ